企業名 :株式会社クスリのアオキ 様
業種 :小売業
採用人数:301名~
課題
母集団数が減少傾向をたどるなか、
内定承諾率は横ばい。結果として採用人数の担保が困難に。
導入
インタツアー導入により学生への訴求チャネルが増え、自社の強みである「社風の良さ」も自然と伝わるように。
効果
選考工程における歩留まりが向上。
そして24卒では優秀層を含む13名がインタツアー経由で内定承諾。
本日はよろしくお願いいたします。まず始めに、もともとはどのような体制で採用活動をされていたのか、教えてください。
株式会社クスリのアオキ 田辺様(以下、田辺様):大手ナビサイトを主に利用しつつ、合同企業説明会に参加するほか、いくつかの小規模イベントも利用していました。
我々のような小売業は、残念ながら放っておいても学生さんの第一志望群になれる業界ではありません。そのためウェブやメールだけのやりとりだけだと、なかなか学生さんに振り向いてもらえないんですね。そこで採用活動においては「直接会えること」を重視しました。そしてお会いしてから、いかに学生さんを引き付けることができるかという点に注力していました。
オーソドックスで悪くない採用活動にも思えますが、どこに課題があったのでしょうか?
田辺様:課題は2つありました。一つは「そもそもの母集団形成が年々難しくなってきた」ということ。特にコロナ明けからは多くの企業が採用を再開し、採用数も増やしてきた結果「同じパイの中での取り合い」となり、母集団の形成自体が困難になっていきました。
そしてもう一つは「内定承諾率を高める必要がある」ということでした。もしも母集団の数が2倍、3倍と年々増えているのであれば、現状の承諾率のままでも問題はありません。しかし昨今は学生の数自体が減少しており、先ほど申し上げたとおり母集団の形成自体も難しくなっています。そうなると、やはりコンタクトが取れた学生さんの内定承諾率を上げていかない限り、採用人数を担保できないという結果になるわけです。
そんななか、インタツアー導入前はどのような打ち手で課題の解決を目指していたのでしょうか?
田辺様:単純に「やっていた中身の一つひとつをブラッシュアップさせる」ということでした。できることは何でもやってみようということで、例えばインターンシップの内容も変えました。
以前はインターンシップの中でドラッグストア業界の説明をして、弊社の仕事を体験していただいて、知っていただいて――というような内容でした。しかしそれって学生のみなさんが知りたいことではなく、あくまでも「こちらが伝えたいこと」だったんですよね。それでは集客できないと気づき、「あくまでも学生が知りたいことを伝えるインターンシップ」に徹することにしました。
まずはとにかく学生さんに来ていただき、徹底的にコミュニケーションを取る。そしてその中で「……この会社の人事はまともそうだな」とか「真摯な会社っぽいな」「きれいごとではない“社会のリアル”も語ってくれてるな」などと思ってもらえるよう心がけました。そうすることで「この会社のイベントは参加するだけの価値があった」と感じてもらい、次のイベントにも来ていただく。そしてそこでやっと「クスリのアオキについての話」をする――というスタイルに変更したのです。
手間はかかりますが、学生としては親近感とリアル感が得られるため、効果につながったのではないでしょうか?
田辺様:はい、おかげさまでそれなりの結果にはつながったように思います。しかしそれでも「歩留まりが悪い」という課題は依然として残っていたため、その解決のためにインタツアーを導入した次第です。
インタツアーのどういった部分に期待を寄せていただけたのでしょうか?
田辺様:インタツアーを導入した一番の目的は、先ほど申し上げたように採用活動の各工程間におけるコンバージョン、歩留まりの改善です。そしてそこを改善するうえでは、インタツアーならではの「企業が発信するのではなく、学生が情報を発信する」というスタイルが効果的であると考えました。
Z世代の方々には「企業発信の情報だけだと今ひとつ信用しきれない」という思いがあります。企業が公式にアナウンスする情報より、口コミやSNSで誰か「いいね」と言っている情報のほうに、価値を感じるのです。その点インタツアーは、私どもが何かを発信するというよりは「インタツアーに参加した学生が、クスリのアオキについての情報を発信する」というスタイルであるため、Z世代のマインドには確実に刺さるだろうと考えたのです。
そしてインタツアーを通して学生の方が発信した当社の情報を説明会参加者に見てもらい、そして一次面接参加者にも見てもらうなど、とにかく「どこかのタイミングで1回は見てもらう」という形が作れれば、各工程間の歩留まりは向上するだろうと考えました。
そして実際に導入してみて、いかがでしたか?
田辺様:自社発信ではない「学生発信」という新しい情報訴求のチャネルが増えたことが、まずは一番良かったと感じています。そして通常の会社説明会などと違ってインタラクティブなコミュニケーションであるため、学生さんに一番感じていただきたいと思っていた「私どもの人間性」あるいは「社風」のような部分を、確実に伝えられるメディアであると感じましたね。
説明会などにおける一方通行のコミュニケーションだとどうしても説明口調になってしまい、「これならロボットがやっても同じかも?」みたいになりがちですが、インタツアーの学生インタビューは、必然的に会話のキャッチボールとラリーが続くことになります。そんなラリーのなかで自然と私たちの人柄や社内の雰囲気がにじみ出ていき、見ている学生さんたちにそれが伝わるわけです。
そういった人柄や社内の雰囲気みたいな部分って、選考だとなかなか見せづらいんですよね。選考では採用担当者も「ちゃんとしなくちゃ」となりますし、選考の過程でいきなりくだけた感じにすると「変な会社だなぁ」と思われてしまいますし(笑)。
しかしインタツアーは決して「選考」ではないため、そのあたりを自然な形で存分に表現できるのです。そのため、私どものような「人柄や社内の雰囲気を通じて、自社の良さを学生に感じてほしい」と考えている企業には、まさにジャストなサービスではないかと思っています。
実際にインタツアーを使ってみたことによる「効果」は数値化可能でしょうか?
田辺様:可能です。24卒の場合、インタツアーを通じて13名の新卒社員を採用することができました。24卒ではインタツアーのフォロワー数が277人で、そのうち説明会参加者数が69人、そして内定承諾者数が13人でした。フォロワーからの内定承諾率は4.7%ということとなり、これは弊社が利用してきた他のサービスと比べると「良い」と言うことができます。
ちなみに内定承諾者13名のうち1名は、当社のインタツアーで学生インタビュアーを務めてくれた方でした。コミュニケーション能力も考える力も、素晴らしいものがあります。
そのように具体的な効果を出している毎回のコンテンツを作るうえで、意識していることや大変なことなどはありますか?
田辺様:大変といえば、計8回のネタというかテーマを考え、その準備をするのはさすがにやや大変です。しかしそのあたりは株式会社インタツアー側の担当者の方からも膨大な数のアイデア出しをいただけているので、かなり助かっています。またそんな担当者の方と弊社の担当メンバーが定期的に行わせていただいているミーティングは、弊社の若い担当者の成長にもつながっているように見えます。
そしてインタビューの中では、決して形式的にはならず「人間味を伝える」ということを意識しています。学生さんはやっぱりよく見てらっしゃるようで、私と部下が画面上でやりとりしている際の、まるで緊張していない部下の表情を見て「上司と部下であっても風通しの良い、フランクな関係を築ける会社なんだな」ということを察していただけているようです。このあたりも、通常の選考では伝えづらい部分なんですよね。
インタツアーの導入にあたり、社内稟議はどうやって通しましたか?
田辺様:ほぼゴリ押しで通しました(笑)。といいますのも、インタツアーは今までまったくなかったサービスですから、経営陣からすると「なんだかよくわからないモノ」なんです。効果測定も、導入後すぐにできるものではありませんし。
そんななかで稟議を通すために私が言ったことは、主に2つでした。ナビサイト1本に頼った採用を続けていると、時代が変わった時に対応しきれないということ。ほかの経路も開拓してリスクヘッジしておかないと危険ということを伝えました。
そしてもうひとつは、今のZ世代は「企業発信の情報」ではなくなく、SNSなどの「同じ目線の誰かが言っている情報」こそをもっとも重視しており、その意味で、このインタツアーというサービスは非常に良いサービスなのだ――ということでした。そのあたりを力説しつつ、そして最後はもう「僕を信じてください!」という一点張りで(笑)、半ばゴリ押しさせていただきました。
仮にゴリ押しであったとしても最終的に認められたというのは、田辺様がこれまで残してきた実績ゆえなのでしょう(笑)。では最後に、インタツアー導入を考えている企業様へアドバイスをお願いします。
田辺様:私どもがインタツアーを継続利用している理由はきわめてシンプルで、「成果が出ているから」に尽きます。もちろん採用におけるブランディングは、単発的に「これさえやっておけばブランディング完了」というものではありません。しかし採用に関わるリソースが決して潤沢ではない、あるいは学生からのイメージが決して最良ではない業界の企業様であれば、インタツアーの特性を生かした情報発信を丹念に続けていけば、必ずや「大きな成果」につながるはずです。この機会にぜひ、ご検討されることをおすすめしたいと思います。
ご利用の実績と効果の体感に伴うお言葉、誠にありがとうございました!