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組織開発とは?人材開発との違いや効果的なフレームワーク・企業事例を紹介

メルカリやYahooが実践していることで有名な組織開発。組織開発と人材開発とでは何が違うのでしょうか。また、組織開発を実践することで、どのような効果を得られるのでしょうか。今回の記事では、会社の運営体制を整えたいと考えている企業の担当者に向けて、組織開発と人材開発の違いや効果的なフレームワーク・企業事例を解説します。この記事を読むことで、実際にどのようなアクションを起こせばいいか理解できるようになります。

目次[非表示]

  1. 1.組織開発(OD)とは
    1. 1.1.組織開発の目的
    2. 1.2.期待できる効果
  2. 2.人材開発との違い
    1. 2.1.取り扱う対象
    2. 2.2.アプローチ方法
  3. 3.組織開発を実践するための5つのステップ
    1. 3.1.組織の目的を決めて、現状を把握する
    2. 3.2.課題を設定する
    3. 3.3.スモールスタートで試験的にアプローチする
    4. 3.4.効果検証とフィードバックを行う
    5. 3.5.成功事例を全社に展開する
  4. 4.組織開発の5つの手法・フレームワーク
    1. 4.1.コーチング
    2. 4.2.フューチャーサーチ
    3. 4.3.AI(アプリシエイティブ・インクワイアリー)
    4. 4.4.ミッション・ビジョン・バリュー
    5. 4.5.タックマンモデル
  5. 5.組織開発の成功事例
    1. 5.1.株式会社メルカリ
    2. 5.2.Yahoo株式会社
    3. 5.3.パーソルキャリア株式会社
  6. 6.まとめ

組織開発(OD)とは

組織開発とは、人間と人間の関わりを通じて、会社などの組織を変化させていく考え方のことです。Organization Development(OD)と呼ばれることもあり、1950年代終盤にアメリカで誕生しました。

近年は、日本でも組織開発を導入する企業が増加しています。終身雇用制度の崩壊や働き方改革など、環境が著しく変化する中、組織開発を実践することで持続的に成長できる組織体制を目指しているためです。

組織開発の目的と期待できる効果には何が挙げられるでしょうか。次の章で確認しましょう。


組織開発の目的

企業における組織開発の目的は、社員同士の相互作用を通じて環境に適合し、会社として効果的に事業を運営することです。これまでは個人の成果に焦点があてられる評価制度が主流でしたが、現在は組織における関係性の質に変化が生じ、集団として効果を高めようとする動きが見られています。

例えば、人事部の場合だと、人事部と経営陣だけで採用基準や自社に求める人物像を決定するのではなく、それぞれの部署とのコミュニケーションを通して、企業全体にとって効果的な採用活動を行うということです。
組織開発によって得られる効果は様々あるので、次の章で確認していきましょう。


期待できる効果

組織開発によって期待できる効果は以下の通りです。

    • 組織が組織を取り巻く環境の変化に適応する
    • 組織としてのパフォーマンスが向上する
    • 従業員の主体性が高まる
    • その結果、組織が変化する

組織開発を実施することで、部署間を超えた相互作用が可能になり、組織全体のパフォーマンスを向上させることができます。結果的に、環境に適応しながら組織を変化でき、持続的に成長できる企業を目指せる仕組みです。
また、社員同士の連携が強まることで、それぞれの主体性が高まり、効率的なコミュニケーションを取れるようになります。



人材開発との違い

組織開発と人材開発の違いは、以下の通りです。

    • 取り扱う対象
    • アプローチ方法

それぞれについて確認していきましょう。


取り扱う対象

人材開発は「個人」を対象にした考え方ですが、組織開発は「社員同士の関係性」を対象にしています。つまり、組織開発は、人と人との関わりを通して組織としてのパフォーマンスの向上を目指すということです。

例えば、新人社員を教育する場合、人材開発は新人社員一人ひとりを対象にしますが、組織開発の場合は、新人社員が所属する部署やチーム、及び組織全体が対象になります。
さらに、人材開発は個人に焦点があてられているので、取り組みの結果に関するデータも個人に基づいて管理されますが、組織開発は、チームや部署などのまとまりで結果を管理します。


アプローチ方法

個人がターゲットになる人材開発では、それぞれの社員が個人でスキルを身につけられるような研修やセミナー、OJTなどの取り組みを実施するのが一般的です。
一方で、組織開発とは社員同士の関係性がポイントになるので、面談やヒアリングなどのコミュニケーションを通じた取り組みが行われます。

どちらのアプローチ方法が優れているという訳ではないので、臨機応変に両者を使い分ける、もしくは組み合わせて活用することが重要です。



組織開発を実践するための5つのステップ

組織開発を導入するには、まず何から始めればいいのでしょうか。ここでは、組織開発を実践するための5つのステップを紹介します。

    1. 組織の目的を決めて、現状を把握する
    2. 課題を設定する
    3. スモールスタートで試験的にアプローチする
    4. 効果検証とフィードバックを行う
    5. 成功事例を全社に展開する

それぞれのステップについて、以下で確認しましょう。


組織の目的を決めて、現状を把握する

まず、組織の目的を定めて、客観的に自社の置かれている現状を把握しましょう。目的や現状が明確になることで、企業の成長に必要な改善方法を導きやすくなるためです。
組織開発を実践する目的が明確になっていないと、ゴールを目指すための道のりも不明瞭になってしまいます。

例えば、それぞれの部署が独立していることを課題として捉えている企業の場合、「部署を超えた繋がりを強化して、コミュニケーションを活性化する」という目的を定められます。
経営理念や会社の重視している価値観に基づいて、効果的な組織の目標を決定しましょう。


課題を設定する

組織の目的や現状が明確になったら、続いて課題を把握しましょう。課題を設定することで、組織の改善に繋がる具体的なアクションを起こせるようになるためです。

前述したそれぞれの部署が独立している企業の場合、どうして部署間での連携がないか原因を調べます。例えば、「部署間で利用できるコミュニケーションツールが用意されていないから」など、具体的な原因が分かれば、コミュニケーションツールの導入等のアクションに繋げられるのです。
社員にヒアリングやインタビューを行い、課題を発見しましょう。


スモールスタートで試験的にアプローチする

組織開発を会社全体にいきなり適用するのではなく、まずはスモールスタートから始めることをおすすめします。スモールスタートで試験的にアプローチすることで、問題が生じた際でも柔軟に対応できるためです。

例えば、まずは部署内だけで組織開発を実施して成果を出すと良いでしょう。組織開発の考え方や実践方法が社員に浸透し始めたら、対象を徐々に拡大して行きます。
最終的に組織全体で組織開発に取り組めるような仕組みを目指すことが大切です。


効果検証とフィードバックを行う

実際に組織開発に取り組んだ後は、効果検証とフィードバックを定期的に行いましょう。反省点を見つけて改善を繰り返すことで効果の最大化を目指せるだけでなく、検証結果などのデータを集めることができます。

1ヶ月後ごとに効果検証とフィードバックを部門ごとに実施するなど、あらかじめ期間と方法を決めておきましょう。集めたデータは長期的に組織開発に活用することができます。
また、組織開発を実践した社員にヒアリングを行って、改善点を見つけましょう。


成功事例を全社に展開する

スモールスタートで試験的に組織開発の取り組みを実践した後は、成功事例を全社に展開しましょう。
効果検証とフィードバックを踏まえた上で、組織開発を拡大していくことで、組織全体に浸透しやすくなります。

ワークショップやオンラインチャッタリングなどを通じて、組織開発の存在意義から実践方法まで丁寧に伝えると良いでしょう。組織全体を巻き込むことで、社員のモチベーションが高まり、組織にまとまりが出ます。



組織開発の5つの手法・フレームワーク

組織開発のおける5つの手法とフレームワークを紹介します。

    • コーチング
    • フューチャーサーチ
    • AI(アプリシエイティブ・インクワイアリー)
    • ミッション・ビジョン・バリュー
    • タックマンモデル

それぞれの手法とフレームワークについて確認して行きましょう。


コーチング

従来は、人材開発の手段として活用されていたコーチングですが、近年は組織開発の手法としても用いられています。コーチングを実践することで、社員の自主的な姿勢を養い、ポジティブな気持ちを引き出すことが可能です。

コーチングでは上司と部下間や同僚同士の繋がりを強化できるため、チーム内でのコミュニケーションに課題を感じている企業におすすめします。
一方通行で指示を出すティーチングとは異なり、コーチングはコミュニーケーションの活性化を期待できます。


フューチャーサーチ

フューチャーサーチとは、対話を通じた組織開発におけるフレームワークの一つです。地域コミュニティーや他社の社員を含めた多様な視点から意見を集めることで、将来のビジョンを実現するためのアイデアを導き出すことができます。

長期的な組織の目標が不明確、組織内の意見や視点が偏っているなどの課題を感じている企業に、フューチャーサーチは効果的です。
フューチャーサーチに参加している全員が納得できるような意思決定をする必要があるので、注意しましょう。


AI(アプリシエイティブ・インクワイアリー)

AI(アプリシエイティブ・インクワイアリー)とは、組織における強みを伸ばす目的で活用されるアプローチ方法です。Discovery(発見)、Dream(夢)、Design(デザイン)、Destiny(運命)で構成される「4Dサイクル」を用いて実践されます。

社員の持つポジティブな考え方や目標を引き出すことで、組織の新しいミッションに活かすことができます。自社の強みを活かしきれていないという場合に、AIを実践すると良いでしょう。


ミッション・ビジョン・バリュー

ミッション・ビジョン・バリューとは、組織の目指すべき姿である企業理念を構成するフレームワークのことです。社内で共通認識できるようなミッション・ビジョン・バリューを掲げることで、組織のまとまりを強化し、社員の帰属意識を高められます。

組織が目指すべき指標を定められていない企業や、組織全体のまとまりがない企業におすすめの手法です。
ミッション・ビジョン・バリューを決定する際は、誰が見ても分かるような表現で、具体的なイメージが伝わりやすくなるように工夫しましょう。


タックマンモデル

タックマンモデルとは、アメリカの心理学者タックマンが1965年に提唱した組織開発におけるフレームワークです。
チームで目標を達成するまでのプロセスを、形成期(フォーミング)、混乱期(ストーミング)、統一期(ノーミング)、機能期(パフォーミング)、散会期(アジャーニング)の5つの段階に区分しています。
チーム形成におけるプロセスが明確になることで、チームの立ち位置を確認し、次のアクションに繋げることができます。チームのマネジメントに活用できるフレームワークを探している企業におすすめです。



組織開発の成功事例

組織開発に成功している企業の事例を3つ紹介します。

    • 株式会社メルカリ
    • Yahoo株式会社
    • パーソルキャリア株式会社

それぞれの成功事例を確認しましょう。


株式会社メルカリ

株式会社メルカリは、国内最大手のフリマアプリ「メルカリ」を運営する企業です。
社員全員が理解できるような分かりやすい共通目標の必要性を感じ、「Go Bold(大胆にやろう)」「All for One(全ては成功のために)」「Be a Pro(プロフェッショナルであれ)」という3つのバリューを掲げました。

組織として目指すべき姿が明確なので、社員個人がどのようなアクションを起こすべきか分かりやすくなり、組織に定着しているそうです。また、目標の管理方法であるOKRを併せて取り入れることで、効果検証とフィードバックも効率的に行えています。


Yahoo株式会社

Yahoo株式会社は、インターネット事業や広告事業、イーコマース事業など幅広い事業を展開している大手企業です。
業績は安定していましたが、新しいアイデアや企画を生み出せていないことを課題に感じていました。

そこで、1on1ミーティングとコーチングのフレームワークを導入することで、実践からフィードバックまでの流れを自然と作れるようになり、組織が活性化したと実感しています。


パーソルキャリア株式会社

パーソルキャリア株式会社は転職サポートや求人情報を提供している企業です。
同社は長期的に会社の存在意義を考えて、新しいミッション「人々に『はたらく』を自分のものにする力を」とバリュー「“はたらく課題”と“ビジネス”をつなげてとらえ、自分ゴトとしてその解決プロセスを楽しむ」を設定しました。

新しくミッション・バリューを提唱することで、会社の目指すべき目標や、重視している考え方が社内に浸透するようになり、社員一人ひとりの成長にも繋がっています。



まとめ

今回の記事では、長期的な視点で企業の運営体制を見直している企業の担当者に向けて、組織開発の目的やフレームワークを解説しました。組織開発とは、人と人の関わりを通じて、会社などの組織を変化させていく考え方のことです。
個人のスキルアップを狙う人材開発とは異なり、組織開発は社員同士の関係性を強化することで、企業を活性化させることを目的としています。

組織開発を実践するには、まず目的や現状、課題を把握して、改善点を洗い出すことが大切です。コーチングやフューチャーサーチ、AIなどのフレームワークを活用して、自社に合った方法で組織開発に取り組みましょう。

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