採用活動とは?|活動の流れや失敗しないためのポイントを徹底解説
会社の人手が足りなくなったとき、社員を募集します。しかし、ただ待っていても人が来てくれるわけではありません。そこで行うのが、採用活動です。採用活動では会社の周知と募集を同時に行うことができます。今回は採用活動でどのようなことを具体的に行うのかを紹介します。会社の人事・採用担当の方は、ぜひご一読ください。
目次[非表示]
- 1.採用活動とは
- 1.1.採用活動は新卒と中途の2種類
- 1.2.採用活動のスケジュール
- 2.採用活動の流れ
- 3.採用活動を失敗しないためには?
- 3.1.採用活動前のポイント
- 3.1.1.事業計画の再確認
- 3.1.2.希望する人材像の洗い出し
- 3.1.3.時流に合った手法の選択
- 3.2.採用活動後のポイント
- 4.採用マーケティングで採用活動を成功に導く
- 5.まとめ
採用活動とは
まず、採用活動とはどういったことを指すのでしょうか。求人を出して社員を採用する、というイメージを持たれる方が多いかもしれません。しかし、それだけが採用活動ではないのです。求人を出すことはもちろん、入社した採用者の定着をはかる一連のプロセスを含めたすべてを採用活動と呼びます。
そして採用活動においてもっとも大切なことは、「会社の事業を達成するために必要な人材を採用すること」です。たとえばA社の事業計画では年間で5億円の売り上げを目標としていたものの、現状では4億5千万円の売り上げになる見込みだったとします。そのときに人材を増やすことで残り5千万円の売り上げを出し、目標の達成を目指すわけです。このように、採用活動には単に人を増やすだけではなく、事業計画の達成をする明確な目的があります。
採用活動は新卒と中途の2種類
採用活動の対象は新卒、中途の2種類。新卒は、社会に出たばかりの若い人材を確保するので、今今後の能力に期待できる会社への適応能力が高いといったメリットがあります。しかし、戦力になるまでの育成に時間がかかるデメリットがあります。一方で、中途はすでに社会的に経験を積んでいることもあり即戦力として活躍してくれます。しかし、自分の仕事のやり方を確立している場合が高く、社内のやり方とズレが生じてしまう可能性があります。
●新卒
●中途
●対象範囲
その年に学校を卒業する、もしくは卒業予定の学生
社会人経験者、または学校卒業から3年が経過している者。
メリット
会社のルールに適応しやすい。
即戦力として活躍できる。
デメリット
1から育てるため時間とコストがかかる。
仕事のやり方を確立している場合、会社に溶け込みにくい可能性がある。
新卒も中途も、どちらにもメリットとデメリットが存在します。長期的な視点で会社の人員を増やしたいなら新卒、すぐに社内でバリバリ働いてもらいたいなら中途を採用するとよいでしょう。会社がどのような理由から人材を求めているのかを把握し、適切な採用活動を行うのが大切です。
採用活動のスケジュール
【新卒の場合(2021年)】
広報活動開始・・・大学3年生3月以降
選考開始・・・大学4年生6月以降
内定・・・大学4年生10月以降
新卒採用の場合、経団連が上記のようなスケジュールを定めましたが、経済のグローバル化などの理由から廃止が決定。以降は政府主導となり、2021年卒から変更する予定でした。しかし、学生が混乱してしまうことから2022年卒までは現行のルールのままになります。今後どうなるのかは未定ですが、優秀な人材を獲得するためには今以上に柔軟な採用活動を行う必要があると予想されます。
【中途の場合】
中途採用の場合、特にこれといったルールはなく通年で行われています。スケジュールとしては、広報活動から採用まで1~2ヶ月かかるのが一般的。そのため、年度初めの4月に入社させたいのであれば2月、下半期に入る10月入社を目指すのであれば8月くらいから広報活動をはじめると良いでしょう。
採用活動の流れ
採用活動は、主に下記のような流れで行います。
●採用計画の策定
●広報活動
●選考・内定
●入社準備
●育成
ひと言に採用活動といっても、広報活動や入社準備など5つのステップに分けることができます。それぞれのステップでどのようなことをするのか、確認していきましょう。
採用計画の策定
採用活動は、まず採用の計画を立てることからはじまります。その際、重要なのが自社の事業計画を理解しておくこと。とりあえず社員を募集する、では事業の目標達成は難しいでしょう。事業計画を理解できれば、目標達成のためにどんな能力が必要で、いつまでに、何人採用すればいいのかを明確にできるのです。
求める人材が明確になったら、採用媒体へ求人を出します。近年では採用媒体の数も増加し、求人サイトへの掲載や会社説明会など多くの候補があります。欲しい人材がよく見る媒体を考慮し、選択しましょう。
【採用媒体の一例】
●会社説明会
●求人サイト
●ハローワーク
●自社でのインターンシップ
●Web広告
採用計画を立てれば求める人材像が明確になり、求人を出す採用媒体も選びやすくなります。ここが不明確になってしまうと、以降の採用活動でも思った成果を上げられなくなります。
広報活動
広報活動では、どのようなことをしている会社なのか、強みやアピールポイントを求職者に伝えます。広報活動を行うことで会社の認知度の向上にもつながります。どんな業務をしている会社なのか、どんな人を求めているのかを提示することで、入社後のミスマッチも防げます。広報活動のおかげで新たに注目してくれる求職者が増えるかもれませんかもしれません。会社のホームページやパンフレット、SNSなどで発信し、求職者にどのような会社なのかを伝えましょう。
選考
求人を出して応募がきたら、ついに人材の選考がスタートします。ここで大切なのは、採用計画で明確にした人材かどうかです。しかし、ひと目あっただけでは分からないので、さまざまな選考方法を通して判断していくのです。
【選考方法の一例】
●筆記試験
●面接
●書類審査
選考方法にはいくつか種類があります。筆記試験では一般常識、面接では熱意や態度など、それぞれ何を評価するかあらかじめ決めておくと良いです。特に面接は、本当に求めている人材かどうかを見極める重要な選考方法。個人の感情で左右されないよう、評価の基準や合格ラインを明確にしたり、適切な社員を面接官に選んだりと準備はしっかりしておきましょう。
入社準備
冒頭で説明したとおり、内定者が決定したからといって採用活動は終わりではありません。内定から入社まで少し時間が空くこともあるため、ほかの会社から内定をもらったり、不安になったりして内定を辞退する人も出てきます。選考辞退のうちおよそ半数は、内定後に発生するとも言われているのです。内定を辞退されてしまうと、採用担当者としてはそれまでの努力が水の泡になってしまいます。そこで行いたいのが、内定者フォローです。結束力を高める内定者同士の懇親会、会社への不安を取り除くための社員との交流会、仕事ができるかの悩みを解消するための勉強会など、定期的に開催して入社へのモチベーションが下がらないようにしましょう。
育成
内定者フォローをして無事入社したとしても、いざ働いてみると自分が思っていたような仕事ではなく、入社後すぐに退職してしまうケースもあります。内定辞退を免れたとはいえ、入社して早々会社を離れられては労力や予算が台無しになってしまいます。しっかりと会社に定着するよう、入社後のバックアップも含めて採用活動だと思ってください。仕事をはじめたばかりの社員は新しい環境や業務に慣れるのに必死で、毎日不安と戦っています。放っておかず、会社に慣れるための歓送迎会を開いたり、仕事を覚えるまで段階的に研修をもうけたりしてフォローしましょう。
採用活動を失敗しないためには?
採用活動を失敗しないためには、
●採用活動前
●採用活動後
の行動がカギを握ります。それでは、どのようなことをすればよいのでしょうか。ここからは、採用活動前と後のポイントを詳しく解説していきます。
採用活動前のポイント
採用活動をする前に、必ず会社の事業計画と照らし合わせて採用計画を練りましょう。採用計画を立て際に必要となるのが以下の3点です。
●事業計画の再確認
●希望する人材像の洗い出し
●時流に合った手法の選択
事業計画の再確認
人材は、ただ社内の人数を増やしたいから取るのではなく、目標に掲げた会社の事業計画を達成するために採用するのです。各部署に確認しつつ、あらためて事業計画の確認を行いましょう。現在の見通で達成できるのか、達成できないとしたらあとどれくらいで計画通りの売り上げになるのかをまとめます。
希望する人材像の洗い出し
事業計画の再確認が終わったら、希望する人材像の洗い出しを行います。どの部署にどのような能力を持った人材を何人入れれば事業計画を達成できるのかを決め、具体的な人材像を明確にします。ターゲットとなる人材を明確にすることで、採用時のミスマッチを防ぐことができます。
時流に合った手法の選択
2020年には新型コロナウィルス感染症の影響でテレワークや時差通勤、Web会議などを取り入れる会社が多くなりました。求職者は、世の中の流れに会社が対応しているのかも見ています。人材を獲得するには、こうした時代に合った手法を取り入れることも大切。柔軟に対応できる会社だと判断すれば、求職者の興味関心も高くなります。
広報活動を行う場合も、時代に合わせてターゲットが頻繁に使用しているSNSを活用するのもひとつの手。会社情報を発信し、認知度を上げる努力をしていきましょう。採用マーケティングシステムのインタツアーを活用すれば、学生が行った企業インタビューがSNSで発信され、認知の拡大にひと役買ってくれます。認知度が上がれば、その後の広報活動もスムーズに進むでしょう。
採用活動後のポイント
採用活動後は、今回はどうだったかを振り返り、次回の採用活動をより良くするための改善案がないか分析を行いましょう。分析後、特に行いたいのは採用歩留まり改善です。応募数が少なかったのであれば、募集時の文言や認知度の拡大が必要でしょう。また面接から採用までにいたる人数が少なかったのであれば、ターゲットの設定や評価方法が間違っていないか再度考えなくてはいけません。
●採用歩留まりとは・・・応募から内定までの間に、次のステップへ進んだ割合。
(計算方法:採用歩留まり率=通過数÷対象数×100)
採用マーケティングで採用活動を成功に導く
採用計画を立て、ターゲットを明確にすることも大切ですが、さらに効果的な採用活動を行いたい方は採用マーケティングに力を入れてみましょう。
採用マーケティングとは・・・人材の中からターゲットとニーズを分析し、入社したいと思われるアプローチを行う方法。
採用マーケティングによって、ミスマッチが少なくなったり内定辞退や選考離脱防止につながったりします。内定辞退やミスマッチが多くて悩んでいる採用担当の方は、採用マーケティングの導入を考えてみるとよいでしょう。学生が企業インタビューを行い、その様子をSNSで発信する企業インタビューコミュニティ「インタツアー」を活用すれば、利用している学生の会社に対する関心度をデータとしてを見られます。興味を持っている人にアプローチできるためミスマッチが起こりにくく、求めている人材と出会いやすくなります。採用マーケティングとして最適のツールなので、興味のある方は問い合わせをしてみましょう。
まとめ
採用活動は、企業の事業計画を把握するところからはじまり、内定後のフォローアップまで多岐にわたります。大切なのは、企業の求めているターゲットとマッチした人材を獲得すること。事前準備から振り返りまでをしっかり行って、効果的な採用活動を行いましょう。人材との出会いがない、ミスマッチが多いという方は採用マーケティングの活用も視野に入れ、優秀な人材獲得を目指してください。