採用ブランディングとは?|欲しい人材に効率良くアプローチする方法を紹介

「会社にとって必要な人材の認識が周囲と違っている気がする」、「応募してくる求職者の会社情報の理解度が低い」…。人事担当者が抱いている採用の悩みに対して有効な手段が、自社をブランド化する採用ブランディングです。この記事では採用ブランディングのメリットと具体的な手順、期待できる効果について解説します。

目次[非表示]

  1. 1.採用ブランディングとは
  2. 2.採用ブランディングの必要性
  3. 3.採用ブランディングを行うメリット
    1. 3.1.応募者数の増加
    2. 3.2.応募者の“質”の向上
    3. 3.3.離職率の低下
    4. 3.4.採用コストの削減
    5. 3.5.既存社員のロイヤリティーの強化
  4. 4.採用ブランディングを行う手順・方法
    1. 4.1.求める人材の言語化と社内共有
    2. 4.2.求める人材に響くメッセージを考案
    3. 4.3.発信方法・チャネル・タイミングの選定
  5. 5.採用ブランディングはSNSを上手に活用しよう
  6. 6.「学生インタビュー×SNS拡散」で効率良く採用ブランディング
  7. 7.まとめ

採用ブランディングとは

採用ブランディングとは、自社の認知度や好感度を高めることで誘因力を強化し、結果として採用成功につなげていく手法のことを指します。売り手市場といわれている採用の現場では、優秀な人材から選んでもらえるような自社の魅力を広く訴求していく必要があります。当然ですが、これは、自社の商品やサービスをアピールすることとは異なります。自社商品のファンは、必ずしも求職中の人や採用したい人材ではありません。アピールすべきは社風や理念、社長、業務内容などの魅力であり、求職者が「ぜひここに就職したい」と思うような情報を発信していく必要があります。


採用ブランディングの必要性

採用ブランディングは、会社に必要な人材にとって魅力的な情報を届け、他社に先んじて人材を確保するために必要な手段です。少子高齢化や働き手の意識改革などの理由により、採用競争が激化の一途を辿っています。この競争の中で会社に必要な人材を確保するために、ダイレクトリクルーティングやソーシャルリクルーティングなど、各社ともさまざまな採用手法を新たに導入しています。これらの新しい採用手段の特徴として、企業と個人が直に接することが挙げられます。

新しい採用手法をより効果的に運用するために、自社をブランド化して魅力を明確にし、ターゲットとなる人材が欲している情報を的確に届ける必要があるのです。ブランディングの手段の一例として、動画やSNSなど若い求職者が日常的に利用するメディアや求人サイトなどの媒体、直接の紹介など、複数の手段で継続的に情報発信を行います。


採用ブランディングを行うメリット

採用ブランディングを行うと、企業にとって下記のようなメリットが期待できます。

●応募者数の増加
●応募者の“質”の向上
●離職率の低下
●採用コストの削減
●既存社員のロイヤリティーの強化

応募者数の増加や応募者の質向上など、採用効率が上がるメリットのみならず、現役の社員に対する働きかけにもなることが大きな特徴です。新入社員、現役の社員いずれにも意識の変化と離職率の低下が期待できるのです。以下で、それぞれのメリットについてより詳しく解説を行います。


応募者数の増加

会社をブランディングすることで認知度、イメージが向上すると、当然の結果として求人への応募数が増加します。就職・転職活動を行う際、希望する職種の求人をいくつか見つけた求職者は企業へのイメージや信頼度によって応募の優先順位を決めていくことになるはずです。採用ブランディングを実施することにより、求職者が選ぶ優先順位が上がって応募数が増えていくのです。応募者数の増加によって、企業側の選択肢も増えるため、優秀な人材を採用できる可能性も比例して上がっていきます。


応募者の“質”の向上

単純に応募の数が増えるだけではなく、ひとつひとつの応募の「質」が向上する効果も期待できます。数ある企業の中から自社に共感を覚え、応募優先度を上げた求職者は、企業の魅力を知る中で社風や社長、理念、業務内容についての理解が深まっています。それらの情報をよく知った上で自分に合うと感じて応募している人材は、自社とのマッチ度が高いと予想されます。マッチ度が高い人材を採用することにより、離職率の低下に繋がります。


離職率の低下

早期の離職や内定辞退が起こってしまう原因の多くは、「思っていた雰囲気と異なった」「やりたい業務ではない」といったようなミスマッチが原因です。充分に会社を理解している質の高い人材であれば、これらのミスマッチが起こりにくく、内定辞退や離職が起こる可能性も低下します。理念や業務への正しく深い理解と、ある意味会社のファンともいえる好意的なイメージが優秀な人材を引き留めます。


採用コストの削減

採用ブランディングを導入して自社をうまくブランド化することができれば、求人広告を展開するよりも自社に欲しい人材と出会える可能性が上がります。また、離職率が低下することによって都度欠員を募集する必要もなくなるため、広告費などの採用費用を抑えることもできるのです。


既存社員のロイヤリティーの強化

自社がブランド化することにより、求職者などの社外のみならず既存の社員にも良い影響があります。「このような魅力を持つ企業に勤めることができている」という事実を再認識し、自信とモチベーションが向上します。また、企業理念や社風、社長の人柄など業務ではなかなか触れなくなった情報を再認識することにより、自社に対する理解も深まります。採用ブランディングとは、企業イメージの向上と同義なのです。



採用ブランディングを行う手順・方法

採用ブランディングを運用するためには、下記のような手順を踏む必要があります。

1.求める人材の言語化と社内共有
2.求める人材に響くメッセージを考案
3.発信方法・チャネル・タイミングの選定

上記手順の前に、前提として自社分析を行っておく必要があります。業界内のポジションや発信すべき魅力の確認、理念や社風の再認識など、ブランド化できそうな要素を明らかにしておきましょう。自社について分析を行うと、現在の自社に必要なのはどのような人材なのかが見えてきます。以下、各手順の詳細を解説します。


求める人材の言語化と社内共有

会社としてどのような人材を求めているのかを明確にし、社内でコンセンサスをとっておきます。ターゲットとなる人材を定める際は「他部署の人とも積極的に交流を持つ人」、「企画書作りが好きでとにかく数を作る人」といったように、理想とする人物像を具体的な言葉にしてみます。こうすることによって必要な人材がわかりやすく、周囲にも伝わりやすくなります。


求める人材に響くメッセージを考案

ターゲットが定まったら、その人物に刺さる自社の魅力をピックアップして、どのようなメッセージを届けるのかを考えます。自社分析を行って明確化した自社が持つ強みの中から、ターゲットとなる人材に響き、他社よりも応募の優先度を上げたいと思わせる要素を絞り込みます。この時、ついでに別の人材にも訴求したい……などと欲張らず、ターゲットの人材にピンポイントに刺さるようにするほうが命中しやすくなります。


発信方法・チャネル・タイミングの選定

ターゲットとなる人材に情報を届けるには、どのような発信方法を選べばよいのかを考えます。一例として求人サイト、SNS、会社説明会などが挙げられます。SNSもTwitter、Instagram、Facebookなど主要なものがいくつかありますが、それぞれ雰囲気やユーザー層が異なります。また、伝える形も文章、動画、コミックなど多岐にわたります。どのような形でどこから発信すればターゲットに届くのか、じっくり分析して考えましょう。



採用ブランディングはSNSを上手に活用しよう

採用ブランディングでの情報発信は、SNSと切り離すことができません。SNSを採用に利用するメリットとして、下記のものが挙げられます。

●情報の拡散力が高い
●リアルな情報提供で親しみを持ってもらいやすい
●潜在層にアピールできる
●スカウトも可能

SNSは、利用者が発見して有用だと感じた情報を繋がっている人たちと共有することが基本です。発信した情報が拡散されることにより、ターゲットの目にとまる可能性が上がります。また、企業SNSが個人と繋がることで信頼感と親しみが生まれます。直接繋がった人をスカウトすることもできるでしょう。求人サイトは求職中の人たちが集まる場ですが、SNSを通すことにより今は転職を考えていない潜在層にも情報が届きます。

一方でSNSは運用に一定のリソースを割く必要があったり、各SNSの使い方を学ばなければならなかったりといった手間もあります。この手間を省くためにおすすめしたいのが「インタツアー」です。



「学生インタビュー×SNS拡散」で効率良く採用ブランディング

採用ブランディングを活用する際、SNSが有効であることは前述の通り。しかし、SNSの機能を学んだり文章作成したりといった業務負荷がかかるのも事実です。そこでおすすめなのが「インタツアー」。インタツアーは、学生が企業にインタビューを実施し、そのレポートをSNSで拡散するサービスです。インタビューで学生が気にしていることをヒアリングできます。学生のリアルな声を知ることができるほか、拡散するのも学生なので就活生が警戒なく情報を受け取ります。SNSを就活生が活用する理由のひとつに、情報の鮮度が挙げられます。SNSであれば新鮮な情報を迅速に発信することができ、就活生の目にとまります。

インタツアーを始めるにあたってかかる業務負荷は、インタビュー対応のみ。インタビューは無料で依頼ができるので、お試しの時点で採用コストはかかりません。インタビュー内容や詳しい資料については、ぜひ一度問い合わせてみてください。


まとめ

会社をブランド化する採用ブランディングは、自社の魅力を明確にすることによって欲しい人材が求めている情報に絞り込んでピンポイントに届けることができます。また、既存社員にとってもモチベーションアップ、離職率の低下が期待できます。激化する人材確保競争で一歩先んじるためにも、自社のブランド化には早期に着手することをおすすめします。

記事監修:黒田 真行(くろだ まさゆき)
記事監修:黒田 真行(くろだ まさゆき)
ルーセントドアーズ株式会社代表取締役 - 日本初の35歳以上専門の転職支援サービス「Career Release40」を運営。 1988 年リクルート入社。2006~13年まで転職サイト「リクナビNEXT」編集長。 リクルートエージェント ネットマーケティング部部長、(株)リクルートメディカルキャリア取締役を歴任。2014年ルーセントドアーズを設立。35歳以上向け転職支援サービス「Career Releease40」を運営。2019年、ミドル・シニア世代のためのキャリア相談特化型サービス「CanWill」を開始。 著書に「35歳からの後悔しない転職ノート」「転職に向いている人 転職してはいけない人」「人材業界の未来シナリオ」など。 ◎ミドル世代の転職支援サービス「Career Release40」http://lucentdoors.co.jp/cr40/ ◎ミドル世代のキャリア相談 「CanWill」https://canwill.jp/

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